学科紹介

学生の声

在学生男子5名、女子6名に集まってもらい、涌井・高木両教授による司会・進行のもと、大学について、将来について話してもらいました。

Q1 農工大を志望した理由は何ですか?

【男子参加者】(写真左から)

  • 上田廣太郎
  • 学部4年
  • 私立明治学院高等学校
  • 涌井研究室
  • 渡辺泰一
  • 学部1年
  • 新潟市立高志中等教育学校
  • 片山勇太朗
  • 学部4年
  • 豊田工業高等専門学校
  • 涌井研究室
  • 井上達晶
  • 修士1年
  • 東京都立立川高等学校
  • 高木研究室
  • 山口祐太
  • 修士1年
  • 東京工業高等専門学校
  • 高木研究室


上田廣太郎(学部4年)渡辺泰一(学部1年)片山勇太朗(学部4年井上達晶(修士1年)山口祐太(修士1年)
上田:
マンモス大学と異なり少人数制なので学生と先生との距離、学生同士の距離が近いため。また、都内なのに広々として自然が多いところがよいと思いました。
渡辺:
電気エネルギーについて学べる国公立大学を志望していて、農工大は少人数制でしっかり学べ、研究段階でも面倒をみてもらえると思ったため。
片山:
高専(高等専門学校)からの編入ですが、高専で電気電子を学んできたので、工学部で電気系の学科があり、東京にある大学であることで農工大を選びました。
井上:
自分の成績のレベルに合う国公立大学だったことと、家から近く、JR中央線1本で通える便利さで選びました。
山口:
高専出身なので、編入の学生の受け入れ体制が整っていることと、多くの魅力的な研究があって選択肢が広い点が魅力で志望しました。

【女子参加者】(写真左から)

  • 星野ゆり
  • 学部1年
  • 私立明治大学付属中野八王子高等学校
  • 福澤柚香
  • 学部1年
  • 私立帝京大学高等学校
  • 森田 澪
  • 学部4年
  • 茨城工業高等専門学校
  • 清水(大)研究室
  • 徳永悦子
  • 学部4年
  • 東京都立狛江高等学校
  • 岩井研究室
  • 渡邉まりの
  • 修士2年
  • 東京都立西高等学校
  • 涌井研究室
  • 夏目 薫
  • 修士2年
  • 私立茨城高等学校
  • 枡田研究室


星野ゆり(学部1年)福澤柚香(学部1年)森田澪(学部4年)徳永悦子(学部4年)渡邉まりの(修士2年)夏目薫(修士2年)
星野:
家から自転車で15分という近さと、理系のみの国公立大学であること、後期試験で理科が1教科で受けられることで選びました。
福澤:
理系の私立大学はお金がかかりますので、家から通える理系の国公立大学を第一に考え、自分のレベルにあう農工大を選びました。
森田:
高専からの編入があり、学部から大学院への一貫教育の環境が整っていることが志望した理由です。
徳永:
国公立理系のみの大学を探していて、農工大出身の高校の先生から、産学連携が盛んで、教員に対する学生の割合が少ないことなどを伺っていたので、農工大を志望しました。
渡邉:
物理学に興味があり、電気電子学科なら物理学についてより幅広く学べると考えました。さらに、家からの距離を考えて農工大を選びました。
夏目:
東京への憧れがあり、まず東京の大学であることが第一でした。入学時には「これを勉強したい」といった強い希望はなかったのですが、農工大の電気電子工学科に入れば、幅広い知識を身につけられると思って志望しました。
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Q2 大学生活はどうですか?大学に入って変わったこと、よかったことなどを聞かせてください。

上田(学部4年)上田(学部4年)
上田:
授業の科目数が意外と多く、勉強に追われて、高校生の時に思っていたよりは大学生は時間がないなと思いました。ただその分、好きなように授業をとれるので、自分で時間を作ることができます。長い夏休みもありますし、サークル活動、遊び、勉強とメリハリをつけて、大学生活を充実させています。
渡辺:
高校の頃から英語の勉強が好きで、AIMSプログラム*1のバディをやっていて、留学生と交流できることが今一番楽しいです。いろいろな人と触れ合えて話ができるのは、この大学に来たからだと思います。大学に入って一番変わったのは、一人暮らしを始めたことです。時間やお金の管理をひとりでするようになりました。
片山(学部4年)片山(学部4年)
片山:
東京に出てきて下宿をしているので、親にうるさいこといわれなくなったことが一番大きく変わったことです。その分、自分で家事をしなければならないし、責任も持たないといけないと思っています。
井上:
大学に入って大きく変わったことは、遊びのスケールと、人付き合いの輪が大きく広がったことです。高校生の時は友だちとカラオケに行くくらいでしたが、大学生になると使うお金の額や行先も違います。長い夏休みを利用して、東京から広島まで鈍行電車で途中下車しながらの旅もしました。農工大は地方から来ている人が多く、たくさんの地方の話が聞けて楽しいです。
山口:
IEEEスチューデントブランチ*2に参加しています。電気や光のことに興味のある人たちと集まって、話が合う仲間たちといろいろな話をしたり、いろいろなものを作ったりして、非常に楽しかったです。研究室に入って研究活動を始めて、研究成果を海外の学会で英語で発表したのですが、とても緊張しましたがよい経験ができたと思っています。
渡邉(修士2年)渡邉(修士2年)
夏目:
大学に入ってよかったのは、ジャズサークルの仲間たちと出会えたことです。卒業して社会人になってからも支えてくれるだろうし、私も皆の力になりたいと思える大事な仲間です。研究生活では、最初は研究できるか不安でしたが、3年目になって先生の指導のもとスムーズに進んでいると実感しています。
渡邉:
私が入っている管弦楽サークルは人数が多いので、学科、学部を超えていろいろな人と交流できます。縦のつながりが強く、社会人の先輩方に社会に出て行くにあたっての心構えなどを教えて頂けたり、いろいろと学ぶことができて良かったです。
徳永(学部4年)徳永(学部4年)
徳永:
大学に入って一番感じたのは、自分の好きなことができることです。アルバイトをして高校の頃よりお金があり、友人同士で海外旅行にも行けます。趣味にお金がかけられるので、趣味が増えました。農工大は女子が比較的多いので授業を楽しく受けられますし、先生方もかわいがってくださり、とても楽しい学生生活を送っています。
森田:
地方から東京に出てきたのですが、交通の便がとても良く、交通費をあまりかけずにいろいろなイベントに参加できます。編入生が多いので、サークルでも違和感なく受け入れてくれます。研究生活では、高専のときとは異なり、たくさんの上級生からアドバイスを頂けるので、とても助かっています。
福澤:
農工大に来て最初に思ったことは、キャンパスがとてもきれいで広いことです。学食も新しくなり、ご飯を食べたり、おしゃべりしたりすることが楽しいです。軽音部の部屋もきれいで設備が整っています。勉強しやすくて、気に入っています。
星野:
高校生のときと変わったことは、時間の使い方です。高校では1時間目から6時間目までずっと授業がありますが、大学では午前がなかったり、午後がなかったり、空きコマがあったりします。休みも長いので、アルバイトをしたり、勉強を捗らせたり、部活をしたりと、バランスをとって自分なりの時間の使い方を考えることが楽しいです。
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Q3 授業について教えてください。難しいですか?楽しいですか?

渡辺(学部1年)渡辺(学部1年)
上田:
前期は毎週実験があり、レポートが辛かったです。何を書けばよいか考えるのに時間がかかり、苦労しました。後期は実験がなくなり、授業は予習すれば理解できるので大丈夫だと思います。
渡辺:
前期は毎週実験があり、そのレポートが辛かったです。何を書けばよいか時間がかかってしまい、他の授業にも影響があり苦労しました。後期は実験がなくなり、予習すれば理解できるので大丈夫だと思います。
片山:
編入してきたため単位認定がありました。高専で学んだことをもう一度繰り返す授業もあったので、それほど苦労はしませんでした。でも、高専のときより勉強しないと、テストなどは落とすこともあるかもしれません。
井上(修士1年)井上(修士1年)
井上:
大学に入る前は、電気電子っていったいどんな勉強をするのかと思っていたのですが、入ってみると「かなり数学だな」と思いました。時々あるレポートが面倒ですが、高校の延長で行けるだろうという気持ちで、あまり気負わず勉強してきました。
山口:
編入のため、一般教養などの科目は単位認定されましたが、専門科目はそれなりに取りました。一度勉強したという印象の授業もありましたが、光関係などは違った側面から教えてもらえ、そこで興味を持ち今の研究室に入りました。
星野(学部1年)星野(学部1年)
星野:
私は浪人しているのですが、大学に先に入った友だちから聞いていたよりも必修科目が多く、3単位ある科目は重くて大変です。予習復習をきちんとやらないと高得点は望めないのですが、金・土・日は部活があるため、勉強はすべて平日になり苦心しています。それでも、数学や物理を多く学べるのは楽しいです。
福澤:
物理が好きなのですが、数学が苦手なので、1年生は数学が多いので辛いです。でも授業中に演習があり、先生に聞きながら何とかやっています。早く物理を勉強したいです。
森田:
高専では電子情報専攻で情報に関する学科でしたので、高専の時より電気電子について深く学べたと思います。特に3年生になってから電気が面白くなってきました。1、2年生の頃は辛いかもしれませんが、最後まできちんと学んでいくと、とても面白いと思えるはずです。
福澤(学部1年)福澤(学部1年)
徳永:
高校の頃は普通に授業を受けるだけでテストで良い点を取れたのですが、大学でも同じように試験に臨んだら大失敗しました。それで初めて復習は大事だと気付かされました。高校とは違って授業のレベルが高いので、自分で勉強することが大事です。受験期は毎日勉強ばかりで辛いと思っていましたが、その受験期があったからこそ、自分で勉強する習慣が身に付きました。受験勉強はただ大学に入る手段ではなくて、大学で勉強を続けるためにも、とても大切な時期だったと思っています。
渡邉:
学部の頃の授業は教科書に沿った内容でしたが、大学院ではそれぞれの先生方が専門について詳しく深い話をしてくださる授業が多くて面白かったです。
夏目:
高校と違って自分で選択できることが増えます。3年生のうちに必要な単位を全部取得しておけば、4年生では自由な時間が増えるので、旅行や趣味に使えることが大学の授業の良い点だと思います。
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Q4 卒業後の進路は?将来の夢は?

山口(修士1年)山口(修士1年)
山口:
そろそろ就職を決めないといけないと思っていますが、まだはっきりはしていません。最終的には 形のあるものを作る仕事がしたいと思っています。日本国内だけではなく、世界に出て仕事をしてみたいと思います。日本の外に出て、いろいろな人と関わりながらものを作りたいと漠然とですが考えています。
井上:
どういう自分になりたいかと考えたのですが、ものづくりでも、ものづくり以外でもいいので、何かしら世界の最先端で一生懸命働いていたいです。具体的には決めていませんが、電気電子はいろいろな分野がありますから、これからいろいろ探して自分の可能性を広げていきたいと思っています。
片山:
バイクが好きなので、バイク関係の会社に就職したいと考えています。最高の1台を作り、世の中に出せたらいいなと思っています。
渡辺:
東日本大震災に大きな影響を受けていて、何らかの形で電力供給システムなどをより良くする仕事に就けたらと思っています。
上田:
ものづくりに関わる仕事に就きたいと思っています。研究職か開発職かはわからないですが、 機械をいじりながらの仕事をしたいと思っています。航空研究会に入っているので、宇宙関係に興味があり、冒険的なことができる宇宙関係の仕事に関われればとも考えています。
夏目(修士2年)夏目(修士2年)
夏目:
来年、開発職で医療関連メーカーに就職が決まっています。将来自分の名前がつくような製品を開発して、世界中の人たちに健康と幸せを届けられたらと思っています。
渡邉:
メーカーに就職が決まっています。今まで大学の研究で培ってきたものをもとに、世の中で使われる製品を作り、世の中に貢献できたらうれしいです。
徳永:
どのような分野に就職するのかを模索中です。普段持ち歩いているカメラやスマートフォンの中の設計や、車などのエンジンやモニターを作っている会社にも興味を持っていて、人々の暮らしに役立つ製品を作っていきたいと思っています。
森田(学部4年)森田(学部4年)
森田:
メーカーの開発など、ものづくりをしたいと考えています。まだ就職する分野は決めていませんが、電気電子は一見関係ないと思うような幅広い分野で使われているので、どの分野でも可能性があると思います。今は航空業界やおもちゃ業界に興味があります。
福澤:
まだ1年生なので具体的ではないのですが、今は理系が重要視されていますし、やはりものづくり方面に行くのだろうなと漠然と考えています。
星野:
まだ具体的には考えていませんが、大学院まで行って、大企業に就職して、できればよいお給料をもらって、結婚もして、楽しく過ごせたらいいなと思っています。
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Q5 新入生から先輩へ・先輩から新入生へ

【男子】 新入生から先輩へ質問

渡辺:
2年生以降の実験、予習、レポートはどれくらい大変ですか?
山口:
実験は学年が上がると難しくなり、大変だと思います。レポートを面倒だと後回しにしておくと、最終的にすごく辛くなるので気を付けたほうがいいです。
井上:
予習がとても大事です。予習する時間がない場合でも、最低限、今日やる実験の目的を理解しておくべきだと思います。それがわかっているだけでも、実験自体が充実してレポートを効率的に書けるはずです。
上田:
実験のレポート書きは、学校でやったほうがいいです。自分一人だと答えが出ないまま時間が過ぎてしまい、後回しにしてしまいがちです。友だちと一緒ならディスカッションしながらできるので捗ると思います。

【女子】 先輩から新入生へのアドバイス

夏目:
私自身もそうでしたが、まだ就職の分野が定まっていないことに不安があると思います。でも、周りからのアドバイスなどでだんだん視野が広がってくるので、あまり不安に思わなくても大丈夫です。電気電子工学科は就職率がとてもよいので、焦ることなく、その時期になれば行きたいところが決められると思います。
渡邉:
学びたい分野を決めることはもちろん大事ですが、指導教官との相性も大事です。いろいろな研究室を見たほうがいいです。たとえば、質問をしに研究室に行って雰囲気を見るなど、ここなら自分がやっていけると思えるところを選ぶのが一番よいと思います。
徳永:
大学は夏休みと春休みが2ヵ月ずつあり、社会人になる前に一番時間があるときですから、やりたいことをいっぱいやっておくほうがいいです。趣味があればそれを極めたり、友だちと遊びに行ったりと、いろいろ経験してください。
森田:
大学に入るとアルバイトでお金を稼ぐことに夢中になる人がいます。時間はお金で買うことができないので、程々にして勉強など自分の時間を確保するほうがよいと思います。アルバイトはバランスを見ながら程ほどにしましょう。
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Q6 受験生のみなさんへのメッセージ

山口:
高専を出て就職するか、大学に編入するかを迷っている人がけっこういると思いますが、できるなら大学編入をお薦めします。高専の5年間でもう十分と思うかもしれませんが、そこから大学に入り、大学院まで行って勉強を続ければ、可能性が非常に広がります。高専でできなかった経験ができますし、特に農工大は編入生に優しいので、ぜひ大学編入を考えてほしいと思います。
井上:
今の段階でそれほどいい成績が出ていなくても、これから勉強すればまだ伸びます。行きたい大学が決まっているなら、最後まで諦めないで頑張ってほしいです。また、大学に入るまでが勝負ではなく、大学に入ってからも勉強を続けて頑張ってくれたらいいと思います。
片山:
せっかく編入するのだったら、学部の2年間だけでなく、大学院に行くことを前提にして受験したほうがいいです。農工大のように、修士課程に進む学生が多い大学を選ぶとよいです。
渡辺:
私は新潟出身で、後輩に農工大に行くと行ったら「農工大って何処?」と聞かれました。知名度はちょっと低く、あまり目立つ大学ではないのかもしれません。ですが、入学してみると思った通りよい大学で、授業は苦労することもありますが、わかりやすく教えてくれる先生が多いです。来るといい大学だと思います。
上田:
受験勉強は、意外と大学でも使うので、忘れないでいてほしいと思います。入学してからやり直すのは大変です。私は電気工作が趣味なのですが、普通科の高校では趣味の話に応えてくれる人があまりいませんでした。大学、特に農工大の電気電子工学科には、趣味が合う仲間が多くいると思いますので、それを楽しみにして受験を乗り切ってください。
夏目:
大学の周りに自然がたくさんあり、癒やされることが多いです。自然が好きな人に向いていると思います。工学を学びたい人には最適なキャンパスです。
徳永:
大学に入ることも大事ですけれど、高校生のうちにしかできないこともあると思います。大学は自主性を重んじて個人行動が多くなります。たとえば、部活とか学校行事とか集団活動を仲間同士で楽しむことができるのは、ある意味、高校が最後ではないかと思います。部活をやっている人は、受験を理由に辞めたりせずに、最後まで、自分で満足いく結果が出るまで続けてほしいです。
森田:
高専では期末試験と受験の時期が重なるため、受験勉強との両立が大変です。4年生から受験勉強を始めると、楽になると思います。余裕を持って受験に臨んでください。
福澤:
去年の今頃は受験生で、11月頃はまだ合格圏内ではありませんでした。志望校のレベルを下げることも考えましたが、高校の先生に最後まで勉強すれば最後の最後に伸びるといわれたので、レベルを下げずに頑張りました。その結果、1、2月頃には物理の成績がぐんとあがり、合格することができました。今の成績では無理だと思っても、最後まで自分を信じて勉強を続けてほしいです。楽しい大学生活が待っています。
渡邉:
大学はたくさんあって迷うと思います。入った大学で人生が決まると言われることも多いですが、まったくそのようなことありません。私はセンター試験が終わってから農工大受験を決めましたが、それでも何とかなります。大学受験ですべてが決まると思いつめないで、視野を広くもって頑張ってほしいと思います。

 

(2015年11月20日座談会)


*1 AIMSプログラム…(ASEAN International Mobility for Students Programme)は、アセアン諸国を中心とした政府主導の国際的な学生交流事業です。農工大では、2014年3月より交流プログラムを実施しています。
http://www.tuat.ac.jp/~intl/ja/aims/(東京農工大学国際交流課)
*2 IEEEスチューデントブランチ…IEEE(アイトリプルイー:Institute of Electrical and Electronics Engineers)とはアメリカに本部を置く電気電子系の学会。IEEE Student BranchはIEEEの学生支部のことで、大学などに設置され学生自ら様々なイベントなどを企画し、運営している団体です。
http://sites.ieee.org/sb-tuat/(IEEE Student Branch at TUAT)

学生の声(2010年度版)>>

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